日本では種類の異なる動物をモモンガと呼んでいるそうです。 リスの仲間のモモンガと、カンガルーの仲間のフクロモモンガは、異なっているというよりは、別物。日本語では、どちらもモモンガですが、英語ではまったく異なる名前(Flying squirrelと、Sugar glider)で、どちらも、飛ぶことは同じだそうですが、まったく異なった種類だと言う事です。
日本では、モモンガもムササビと呼ばれていた時期があるようです。モモンガはムササビより小さく、また、標高の高い地域に住んでいるそうです。人里で夜空を飛んでいるのはムササビだということです。ムササビは本州・四国・九州に生息し、北海道には生息していないようです。
一方、モモンガは、どちらにも生息し、本州・四国・九州に生息するのは、ホンドモモンガとかニホンモモンガと呼ばれる日本固有種だそうです。北海道に住んでいるのは、エゾモモンガと言う種類で、中国やロシアのタイリクモモンガの系統だそうです。なんと、津軽海峡で、これらの種は2つにわかれているのですね。
モモンガのことは、まだ良く分かっていないことも多いようで、生息数も確実なことは言えないようです。しかしながら、個体数は確実に少なくなりつつあると言われ、日本独特の広葉樹と針葉樹の混じった森林が減少し、植林による針葉樹ばかりの森林が増えていることも一因ではないかと言う考えもあるようです。モモンガは、夜に行動する動物のようですし、移動は空の滑空ですし、なかなか目に留まらず、研究しようったって、大変ですよね。そんな見つけにくい動物なのに、写真家の富士元寿彦さんは、よくぞかわいい写真をたくさん撮っていらっしゃる。
ニホンモモンガを漢字で書くと日本模模具和、学名はPteromys momongaです。MOMONGA(ももんが)という学名なんですね。エゾモモンガは、蝦夷小飛鼠と書かれ、学名はPteromys volans oriiだそうです。大正時代に折居さんという方が、はじめて報告したから、ORIIという名が付いているそうです。
言い伝えの中にも面白い話があります。自然の中で、自然と共に生きた北海道のアイヌの民は、エゾモモンガを子守する神として大切にしていたそうです。一方、本州では、夜、空を飛ぶこの生き物を妖怪ととらえ、「ももんがあ」という言葉は、妖怪、化け物、人を脅す時使われ、夏目漱石の「坊ちゃん」には悪口のセリフとして書かれているそうです。自然をどの様にとらえるかによって、物の扱いが異なっている例の一つですね。
大切なことですが、日本では、タイリクモモンガは飼育禁止、アメリカモモンガは輸入規制対象となっているそうです。