モモちゃんのだいぼうけんボク、会いに行くよ!

モモちゃんのデビュー

絵本のストーリー募集

津軽海峡を隔てて2種類のモモンガが住み分けしていることを知ってから、物語の構想は生まれました。「エゾモモンガが、その小さな体で、さまざまな動物や人に助けられ、ホンドモモンガに会いに行く」。ある時、新聞を読んでいて募集広告に目が留まりました。2006年末ごろだったと思います。絵本大賞の募集の中にストーリー部門がありました。小さいころから、ずうっと本を作ってみたかったので、ストーリーだけならばと、早速応募しました。

ページトップへ

結果は落選だったけれど

残念ながらストーリー部門の大賞の選考からはもれてしまいました。しばらくして、出版社の企画担当のSさんから手紙がきました。「このストーリーを膨らませてみませんか。」よくある自費出版のお誘い文句だったのでしょうか。何となく、チャレンジしてみようかということになりました。「ささっ」と文を書きその出版社に送ったところ、「絵本にしましょう。絵も描きませんか?」とさらに誘われ、さすがに絵については「どなたか好い方がいらっしゃったら」とお願いした次第です。無謀にも、絵本作りはスタートしてしまいました。編集担当はIさんに決まりました。

ページトップへ

絵ができた

編集者のIさんは、イラストレーターを探してくださり、5人の方の絵を見せてもらいました。中から、作風やタッチなどで2人の方にしぼり、最後は動物の描き方が好みだなと思った鈴木隆一さんに決めました。
私は、イラストレーターの方にしっかりイメージが伝わるように、「やまね工房」のエゾモモンガとホンドモモンガを大きなバッグに忍ばせ、そして、物語に出てくる動物たちの参考写真やイメージなどを準備し、編集者の方に会いに行きました。Iさんは、編集のプロでしたので、素人の私の思いを的確に汲み取ってくれていたのだと思います。
絵ができた旨連絡いただいたのは、2007年夏ごろでした。「あっ、これだ。」とってもかわいい、素晴らしい絵が出来ていたのでした。そして出版社のデザイン担当のSさんも、随分とおしゃれなデザインをしてくださっていました。素晴らしい絵本の原稿が出来上がってきました。

ページトップへ

出版社の大変

2007年11月、編集者の方に初校をあげてから、随分間があきました。年が明けて、テレビでは、その出版社の会社更生法申請のニュースを報道していました。まるで、悪徳出版社の様に報道しています。「出版を餌にした詐欺だ」とか。「あぁ、そんな馬鹿な。SさんやIさんは、そんな強引でなかったし、しっかり説明してくれたし、よく私の思いを汲んでくれたし...」。
担当のIさんには、電話はもちろん、メールを出しても、コンタクトはとれません。その間に更生手続きはどんどん進んでいく中で、Iさんからお手紙をいただきました。やはり、Iさんはきちっとやっていたんだと言うことが理解でき、大変な中でも、ちょっと成り行きを見てみようと、落ち着くことができました。
会社の譲渡先が決まるまで、紆余曲折し、さらに、また何カ月も待ち、ようやく譲渡先の出版社から連絡をもらうことができました。結果として、編集作業はほとんど最初からやり直しというようなことになりました。どうしようかな、お金もかかるし、もう大変だし、やめちゃおうかな。

ページトップへ

原画がない!

原稿も、出版用のデータも、ほとんど無傷で保存されているのではないかとの連絡を新しい出版社からもらいました。案件によっては、原稿も紛失してしまっていることもあったようです。
出版するには、費用も今まで以上に大幅にかかることがわかり、再度出版に向けてあれこれやる気力も失せてしまい、出版の話は暫く封印することにしました。すべての資料や原稿などは、一度返還してもらうことにし、新しい出版社まで、早速取りに行きました。でも、絵の原画がありません。どうしたのかな。心配でなりません。あの素晴らしい絵はどこに行っちゃったんだろう。落ち着かない日々が続くことになりました。

ページトップへ

新たな出発

頭の中で、いつもあの絵本のことが気になっていました。あの絵をみんなに見てもらいたい。ぐるぐるといろんな考えが、頭の中で回っています。絵の原画はどこにあるのだろう。連れ合いも、何か気になっているようでした。得意のパソコンを使って何かしています。そう、イラストレーターの鈴木さんを探していたのです。見つけました。鈴木隆一さんのウェブページを。メールアドレスがわかりました。
私は早速、携帯メールで、連絡をとりました。さすが鈴木さん、原画は、鈴木さん自身が引き上げていました。最初の出版社がおかしくなっている事を察知していたのでした。
「あー良かった。絵は無事だった。よし、この絵を世の中に出したい!出版するぞ!」新たな出版社探しが始まりました。まじめで、丁寧に、一生懸命やってくれる出版社はないだろうか。
知人の出版社を良く知っている人に相談し、その知人の勧めもあって、「企画編集・のもの」という出版社と出会うことになったのです。

ページトップへ

出来上がりました

やっと出来上がりました!当初の予定より11ヶ月遅れ・・・でも、その分もう一度書きなおすくらいに手を入れ、人の善意に後押しされて『モモちゃんのだいぼうけん』は、桃の節句に届きました。
途中から気がついたのですが、これは大人になってしまった人たちに向けた絵本かもしれません。書店に並べてはもらえませんが、イラストを気に入ってくれた方の元に届けば幸いです。

「大切にしなきゃならないものは 一歩ふみだす勇気と友達なんだ。」

この言葉は 今、私が一番強く感じていることなのかもしれません。小森 佳より

ページトップへ